過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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270:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:48:46.94 ID:fOxhNJlpO
盛大にどもりながら手を伸ばして一本つまみ取る。はぁはぁ、なんでポッキー取る程度でこんなに疲れねばならんのだ。
由比ヶ浜は迷っていたようだが、無言で次の一本を取るために恐る恐る手を伸ばした。
それと同時に、ガララッという音とともに生徒会室の扉が開き、由比ヶ浜の肩が大きく震える。
271:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:49:18.11 ID:fOxhNJlpO
俺も落ち着け、こんなときは完全数を数えて落ち着くんだ。…………駄目だ、6しか知らねぇ。
「……うす」
「おりょ、隣り合って何してるんですか、珍しい」
272:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:50:03.62 ID:fOxhNJlpO
意識してやってるのか素なのかは知らんが、どっちにしろやっぱ一色怖い。昔の俺ならもう5回ぐらいうっかり惚れてるまである。
んまぁ、とか言いながらご満悦の様子だが、それは俺のおポッキーさんだ。いや恵んでもらったものだけど。
「俺の貴重な食料が……。それ元は由比ヶ浜のだからな」
273:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:50:36.15 ID:fOxhNJlpO
そりゃまあ俺はここで唯一の役職なしだけども。でも唯一って言い換えたらオンリーワンだよ?だからなんなの?
うん、最下層でも仕方ないか。だったら責任は何もないし仕事はしなくても問題ないな。いや重労働を課せられる未来しか見えねぇなこれ。
「ううん、いろはちゃん気にしないでいいよー。どうせこのあと軽くなんか食べてから会合いくつもりだし」
274:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:51:10.34 ID:fOxhNJlpO
「ちっ、ちげぇよ。雪ノ下にも声かけようと……」
「じゃあもっとよくないですよ!なんでわたしだけ置いてくんですかー!」
一色はうがーとばかりに憤慨しながら俺の肩をバシバシと叩く。ええいやめろ近いウザい痛いあざと可愛いうっとうしい。
275:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:51:42.95 ID:fOxhNJlpO
小町の調教の成果はこんなところにまで及んでいるのかと、自分の従順さと素直さに少し驚く。ピュアな八幡きっとかわいい。いや可愛くない。
「えー。なんでそんなことしなきゃ……」
一応抵抗はする。だって俺貧しいし。最下層だし。
276:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:52:20.16 ID:fOxhNJlpO
由比ヶ浜は呑気にいつもの部族の挨拶を雪ノ下に向けているが、俺はそれどころではない。
「お、俺は何もして……」
「ないことないですよねー?」
277:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:53:08.43 ID:fOxhNJlpO
自分の顔の良さと後輩女子という立場を理解して、最大限利用している。どう育ったらこんな性格になるんだか。
でもその全てが効果的に作用する俺も大概な性格してんな。
「……どういうこと?由比ヶ浜さん」
278:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:53:47.00 ID:fOxhNJlpO
一色はやだなーとばかりに不遜な笑みを浮かべて俺を見る。
ほーん?俺をチキンだと思っているな?そうですけど?チキン八幡ですけど?自分がちょっと悲しい生き物な気がしてきた。
ていうかその度胸があってもお前には手出さねぇよたぶん。なんというか、後が怖い。慰謝料とか請求されるかもしんないし。
279:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:54:40.58 ID:fOxhNJlpO
「あら、とても頼りにしているわよ」
よくもまぁこいつもぬけぬけと……。さっきのは雪ノ下的には誉め言葉なの?お前はマイナスイメージの言葉しか知らんのか。
「とてもそうは思えん言葉が並んでた気がするが」
280:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/22(水) 13:55:24.26 ID:fOxhNJlpO
「では少し早目に出ることにしましょうか。比企谷君が餓死する前に」
「しねぇよ」
いちいち突っ込みが必要な会話をしないといけないルールでもあるんですかね……。
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