過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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544:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:14:19.01 ID:k1AwEidto
今日からは小学生が参加になる。お守りは葉山が引き受けたと聞いているから、おそらく俺はあまり関わらないだろう。

林間学校でも感じたが、俺は多数の小学生にすこぶる受けが悪いからきっとそのほうがいい。

その後にはまた進まない会議のための会議が待っていることがわかっているからか、それとも鬱陶しい雨のせいか、皆の足取りは一様に重かった。
以下略



545:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:14:59.77 ID:k1AwEidto
「今さらなんですけど、ちょっと聞きたいことが……」 

「な、なんだよ」

「この前、葉山先輩と先輩の知り合いのあの女と、なんか話してましたよね。あれなんだったんです?」
以下略



546:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:15:55.92 ID:k1AwEidto
「ちょっと、一遍に聞かれても答えられねぇんだけど……。あれはデートじゃないし、あの後気まずい別れ方になったから謝ったり、まぁいろいろだ」

「はぁ。あれはデートにしか見えませんでしたけど……まあいいです。それで先輩、何やらかしたんですか?許してもらえました?」

「なんで自然に俺が謝ったことになってるわけ?俺はなんもしてねぇよ。詳しいことは葉山に聞いてくれ、俺はあんま関係ないし」
以下略



547:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:16:56.60 ID:k1AwEidto
「なんで浮かない顔してんだ。喧嘩でもしたのか?」

「するわけないじゃないですか。葉山先輩だと喧嘩にもなりませんよ、絶対。そうじゃなくて、わたしのこと誘っておいてなんか上の空っていうかー、あんまり元気なかったんですよ」

雪ノ下も今日になって上の空だったが、関係あるんだろうか。あの二人の共通点と、昨日あった特殊な出来事。それを考えると、あるとしたら原因は高確率で陽乃さんだ。
以下略



548:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:17:57.05 ID:k1AwEidto
「なるほどー。どうでもいいんですけど参考になるかもなので一応聞きますが、ちなみに先輩は疲れてるとき何してほしいですか?」

どうでもいいんなら聞くなよと思うが、それは口にしたら駄目なんだろうな。もう学んだぞ、俺は。

「俺は……一人にしてほしいかな」
以下略



549:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:18:49.10 ID:k1AwEidto
由比ヶ浜からの、最初の依頼。あのときは俺が屁理屈をこねてうやむやにしてしまったが、その後目的は果たされたのだろうか。

痛くはないけど、鼓動が少し早くなって苦しくなった。

「…………ああ、効くな。俺には特に」
以下略



550:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:19:36.52 ID:k1AwEidto
思えば奉仕部でも何も言わなくても間に入って、俺たちを繋いでくれたり緩衝材の役をしてくれていた。

由比ヶ浜らしいと言えばそれまでだが、それで終わらせていいはずがない。そんなのは優しさに甘える行為でしかない。

イメージを押しつけてはいけない。理想を誰かに求めてはいけない。それは弱さだ。憎むべき悪だ。罰せられるべき怠慢だ。傷つけていいのは、自分だけだ。
以下略



551:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:20:33.47 ID:k1AwEidto


講習室に入ると、海浜高校のメンバーに加えて見慣れない集団が部屋の一角でそわそわしていた。小学生軍団だ。

玉縄は引率者と思われる教師と言葉を交わしており、それを見た雪ノ下もそこに加わり挨拶を行った。
以下略



552:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:21:19.28 ID:k1AwEidto
パッと見ただけでも彼女が一人浮いているというか、輪から外れているのはよくわかった。

この夏俺がやった、と言っても実際にやったのは葉山たちだが、俺の発案した方法で彼女を取り巻く人間関係を壊してしまったことは忘れられない記憶だ。

問題の解決にはならず、誰もが納得しかねるようなろくでもない案ではあったが、惨めだと言っていた彼女の環境を少しは変えられたかもしれないと思っていた。
以下略



553:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/24(月) 23:22:03.54 ID:k1AwEidto


由比ヶ浜と葉山で小学生のお守り兼、飾り作りの作業をやってもらっている間に、俺と一色と雪ノ下でまだ残っていた書き物を終わらせておいた。

これで事前にやるべきことはもう、ほぼなくなった。これ以上は内容を決めてからでないと取りかかることのできないものばかりだ。
以下略



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