過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
↓ 1- 覧 板 20
727:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/25(金) 00:03:39.37 ID:vhSqVbECo
雪ノ下からの返事がないので目をやると、姿勢正しく腕を組んだまま俯いている。というより、頭が垂れ下がっている、項垂れているというほうが正しいか。
「ゆきのん?」
由比ヶ浜が席を立ち、見えなくなっている雪ノ下の顔を下から覗き込む。
「……寝ちゃってる」
言うと、ふふっと柔らかく微笑んだ。耳を澄ませると確かに微かな呼吸音が聞こえてくる。張り詰めていた緊張の糸が途切れたのだろう。
「……そっとしとこうぜ。一番大変だったのは雪ノ下だからな」
「だね。頑張ってたもんね。……お疲れさま、ありがとね。ゆきのん」
由比ヶ浜はこれ以上ないほど柔らかく暖かい声で囁き、うたた寝をする雪ノ下の肩にそっとブランケットを掛けた。その姿は俺が小さい頃に具合を悪くしたとき、優しく看病してくれた母親を連想させた。
958Res/569.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。