過去ログ - 【艦これ】神通「姉さん、朝ですよ!」川内「嫌だあああ起きたくない!」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/06/30(火) 23:55:58.59 ID:7kDt7BGK0
「か、各員戦闘配置! 敵襲!」
その言葉に川内は魚雷発射管を発射体制にし、体勢を構えた。
菊月に目を向けると、その前方に黒い影が二つ見えた。
「敵艦確認、恐らく軽巡二隻! 旗艦は命令を!」
川内の号に皐月は慌てて声を出す。
「え? えっとあの……た、単縦陣で迎撃! 砲撃」
そこで川内の声が被さる。
「遅い! 複縦陣で砲雷撃戦用意! 皐月は敷波に付いて! 菊月は私と前へ!」
「了解」
「りょ、了解!」
皐月は川内に押されて敷波の前に立ち主砲を構える。敷波もようやく落ち着いてきてそれに習う。
川内は先頭に菊月と並んで立ち、砲撃を二発放つ。
軽巡ヘ級の前方と後方に弾は落ちて水柱を上げた。
「夾叉! 片方落とすから菊月は左側止めて!」
「了解!」
「っ撃ぇ!」
川内の放った砲弾はそのまま吸い込まれるようにへ級に直撃、大破に追い込んだ。
進行速度も確実に低下して、もう一撃でも叩き込めば撃沈できるだろう。
「しまった! 皐月ぃ!」
菊月の相手であるヘ級は菊月の砲撃をかわすと、そのまま菊月を通過。今だ若干ふらつく敷波に狙いを定めて突撃していった。
川内がいる艦隊相手に無傷で勝つことが出来ないと悟ったのか、せめて一隻でもと弱っている者に狙いを決めたのだ。
「さっせるかぁああ!」
敷波の前に立っていた皐月は突っ込んでくるへ級に向かって連続で砲撃を叩き込んでいくが、止まらない。
そしてそのままへ級は皐月に突撃した。
「クソが!」
菊月は毒吐きながら主砲を向ける。だが、その後ろで立ち尽くしている敷波に当たることを考えると引き金を引けないでいた。
敷波は訓練はそれこそ数をこなしてきているが、実戦。それもここまでの接近戦は初めての経験だった。
足は棒のように固まってしまい、手に握りしめている主砲を相手に向けるという事さえできないでいた。
そんな敷波に避けろと声をかけても無理な話だ。菊月はどうにかしてこのヘ級を止めなくてはと考えを巡らせる。
しかし、川内はその限りではなかった。
吹き飛ばされた皐月を受け止めるとそのまま水面に流すように滑らせ、入れ違いで敷波とへ級の間に割って入る。
勢いの止まらないへ級はそのまま敷波に突撃するつもりでいた。
「舐めんじゃ……」
川内は手にしていた魚雷のスクリュー側を相手の船首部分であろう口に突き刺した。
「ないわよぉ!!!」
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