過去ログ - 【艦これ】神通「姉さん、朝ですよ!」川内「嫌だあああ起きたくない!」
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4:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 22:20:40.43 ID:O8abzUZZ0

「前者は聞いたことがある。後者は初耳だな。発信源を探ってこい」

「嫌よ。また他の鎮守府に左遷させるなんて、面倒臭い」

「もう約束はいいじゃないか。皆にあいつの事を教えてやればいい」

「それはダメよ。それをしたら古参の子たちが黙っている事も、なにより川内自身にも冷や水をかける事になるわ」

「自分の罪は自分で背負わなくては意味がない、か。クソ食らえ。代わりに背負ってやればいいものを」

「それはアンタの自己満足よ。ほら、そろそろあの子遠征の時間」

「っ……そうだな。おーい! 神通ぅ! そろそろ川内を貸してくれぇ!」

 訓練に夢中になっていた三人に提督の声が届く。
 神通は少しだけ残念な表情。那珂は一息つけると安堵。川内だけは苦虫を潰した顔をした。

「姉さん。残念ですが、続きは明日にしましょう」

「……へい」

 三人が桟橋に戻ってくると、そこに叢雲と提督が待っていた。

「おう簀巻き娘。調子はどうだ?」

「最低よ……簀巻きじゃないし」

「姉さん! 提督にそんな口の利き方! 申し訳ありません提督」

「構わない。こいつとは長いからな。そら、駆逐艦達が待ってるぞ。川内。直ちに装備を遠征用に変更し、
 出撃五分前にドックに集合。急げ」

「……了解」

 川内は桟橋から上がると、ふて腐れるように提督に返礼をした。そしてそのままドックに走っていく。

「んもう……。提督、姉さんはまだ時間が掛かりそうです。いつ崩れてしまうか見ている方が怖いです」

「そうか。中はまだなら外はどうだ?」

「能力は十分です。私の訓練を受けてもわざと手を抜けるだけの実力もありますし、無駄口を叩くだけの余裕もあります」

「ほう、それは凄いな。那珂はどうだ」

「んーあれ以上できない演技されると那珂ちゃんが倒れちゃう。どんどん訓練が厳しくなって筋肉痛で踊れなくなっちゃうよ」

「あら、アイドルは筋肉痛になるのね? 知らなかったわ」

「ッハ! 違うよ叢雲ちゃん! 那珂ちゃんはアイドルだから筋肉痛になんてならないよ! 川内ちゃんの話だよ!」

「あらそう、私も別に那珂の話をしていた訳ではなかったのだけれど。そう」

「うわーん! 叢雲ちゃんがいじわるだー!」

 叢雲と那珂が話していると、神通がそっと提督の横に彼にだけ聞こえるように声を出す。

「提督、まだ姉さんの忘れ物は返せないままですか?」

「あぁ、今返してもあいつは捨ててしまうかもしれないからな。預かっているよ」

「そうですか、そうですね。そのほうがいいと思います」

「あー! 神通ちゃんが提督と内緒話しているよ叢雲ちゃん!」

「あら、これは浮気かしら。きっと私は捨てられちゃうのね」

「な、何を言ってるんです! 叢雲さんも訓練受けたいのですか、そうですか」

「いえ、筋肉痛になったら大変だから遠慮しておくわ」

「叢雲ちゃんまだいうのー!」

 提督が出撃ドックに目を向けると、四人の艦娘が丁度出撃をした所だった。
 三人の駆逐艦はこちらに気付いて手を振っているが、先に沖へ進んで行く軽巡だけは振り返ることはなかった。




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