229: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:03:25.85 ID:7UFuVWMw0
提督『素晴らしいスピードだな』
赤城『それは、私は任務に出ていませんので。
この程度は……』
230: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:03:59.43 ID:7UFuVWMw0
チラリと赤城を伺う。
赤城『……提督は本をたくさん持ってらっしゃるのですね』
赤城が提督の本棚に目を向けながら言った。
231: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:04:51.67 ID:7UFuVWMw0
赤城『……先ほどお返しした物とは随分と毛色が異なるようですね』
提督『そうだな。ま、読んでみると良い』
小説は人の感情表現が主な内容だ。
232: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:05:25.71 ID:7UFuVWMw0
赤城『……そうですか』
その時の赤城の、微かな表情の変化。
提督はそれを見逃さなかった。
233: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:20:37.29 ID:7UFuVWMw0
引き取った時の、あの眼が心で蘇る。
提督『……そして、艦載機をとばす方法も……
別の角度から攻めるとは言ったものの、な』
234: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:28:00.15 ID:7UFuVWMw0
そんな提督の部屋に。
コンコン、とノックの音が響いた。
加賀『加賀です』
235: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:31:44.43 ID:7UFuVWMw0
そんな姿を見て、提督は申し訳なく思う。
提督『……お前には苦労ばかり掛けるな……
すまん』
236: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:32:11.34 ID:7UFuVWMw0
加賀『提督は提督の信ずる事をなさってください。
私は大丈夫です。私は……提督を信頼していますから』
語気を強め。
237: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:33:37.51 ID:7UFuVWMw0
提督『……』
艦娘に心配されてしまうとは。
徹夜まがいの強行軍で本を読み進めつつ、計画を立てて居たのがどうやら疲労として顔に出てしまったようだ。
238: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/07/26(日) 22:36:46.50 ID:7UFuVWMw0
出会ってから。
多少庇って、多少餌付けして、多少褒めて、多少話して。
多少大事にした程度で、こんな。
単純で、素直で……
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