647: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:46:48.92 ID:lxNirJAXO
◇
控えめに食事を摂る加賀を見て、赤城の苛立ちは募る。
648: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:49:34.10 ID:lxNirJAXO
提督『……なんだ』
赤城『……提督、あなたもお食事を摂るべきです』
まともな、と付け足して。
649: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:50:27.68 ID:lxNirJAXO
赤城『作戦司令室付きとしての職務があるではありませんか』
提督『椅子に座っておくだけだ。飯は要らん』
赤城『……』
650: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:51:31.54 ID:lxNirJAXO
赤城『……いえ、なんでも……。申し訳ございません』
消え入りそうな声で訂正。
赤城《……言っては、いけない》
651: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:53:20.34 ID:lxNirJAXO
赤城《……それだけでは無い》
嫉妬らしきものも、ある。
赤城は嫉妬という表現が適切かの判断を面倒で下さないが。
652: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:53:55.28 ID:lxNirJAXO
疑念が渦巻く。
なぜ、提督は上に報告しないのか。
赤城は艦載機を出したのだ。
それでは十分な結果だと言えないと言うのか。
評価に値しないのか。
653: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:54:49.86 ID:lxNirJAXO
◇
翌日からも。
赤城は来る日も来る日も訓練を続けた。
654: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:55:59.16 ID:lxNirJAXO
数週間を経て。
赤城『……』
赤城はボロボロになっていた。
655: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:57:20.48 ID:lxNirJAXO
それに対する提督の対応は、非常に冷ややかなものだった。
提督『……まだ、格納庫に艦載機は残っているだろう』
赤城『っ……』
656: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:58:18.21 ID:lxNirJAXO
提督『……何?』
赤城『……私じゃなくても、いいんじゃないですか』
海面に四つん這いになりながら。
657: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/20(水) 19:59:05.58 ID:lxNirJAXO
言うべきではない、言ってはいけないと思っていても。
疲弊した心は、それを止める堰たり得ない。
しんどい。報われない。
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