706: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:42:00.05 ID:O1rXuCk8O
◇
船渠
赤城《……慢心してはだめ……慢心しては……》
船渠の湯船。
腕をもたげつつ、回復に努める。
眠気との厳しい戦いであった。
赤城《上げるのよ、赤城……だめ、踏みとどまって……》
だが、瞼は余りに重く。
争う事は辛くて。
時折、完全な暗闇に包まれた。
だけど、その度に。
脳裏に浮かぶ、ことが、赤城を揺らし起こす。
お腹が空いたとか。
提督のしょうもない話とか。
憎たらしい他の人間の顔とか。
憎しみ、怒り、苦痛、嫉妬、とか。
射撃訓練中に見上げた空とか。
そこを飛ぶ、鳥、とか。
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