過去ログ - くびのはなし
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1: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:45:56.55 ID:DAoM3V/So
今日見た夢をSSにしただけ。

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2: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:46:41.40 ID:DAoM3V/So
「とあるクラスメイトに渡されたお茶を飲んだ私は、気づくと校庭に埋められていた」

「埋めちゃった」

「なるほど、犯人は分かった」
以下略



3: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:47:18.20 ID:DAoM3V/So
「おはよう」

「おはようございます」

「男の人はつれてきてくれなかったのか」
以下略



4: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:48:08.45 ID:DAoM3V/So
「えぇ、とっても、何日か前に貴方に渡したチョコレートのように蕩けてしまいそうなほどに素敵」

「あぁ、あのチョコレートは君からだったのか」

「気づいてくれないなんて酷いのね」
以下略



5: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:48:43.70 ID:DAoM3V/So
「それじゃあ、どこかに逃げ出したりしないでね」

「埋められているのにどこかに動けるはずがないだろう」

「それもそうね」


6: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:49:30.65 ID:DAoM3V/So
「ふむ……動かせるところでも動かさないと、いざ地上に出られたときに体が鈍ってしまうな」

「とりあえず、首の運動でもしておこう」

ぐる、ぐる、きゅきゅきゅ、きゅっ、きゅぽん
以下略



7: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:50:05.87 ID:DAoM3V/So
ごろん、ごろん

「たいへん遠くまで来たようだ、ここはどこの町の路地裏だろう」

「おや、首だ」
以下略



8: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:50:37.14 ID:DAoM3V/So
「それで、首さんが何の用だい?」

「私についてきて、私の体を掘り返してはくれないだろうか?このまま体が動かせないと、地中の鉱石と反応してエンラトデュール症候群にかかってしまうんだ」

「残念だが、俺は死んでるのには興味がないんだ」
以下略



9: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:51:09.33 ID:DAoM3V/So
「ああ、一つだけ聞かせてくれ」

「なんだ」

「少女の名前を知らないか?」
以下略



10: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:51:43.08 ID:DAoM3V/So
「やあ」

「おはようございます」

「昨日はよく眠れたかい?」
以下略



11: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:52:11.20 ID:DAoM3V/So
「さて、今日はこの長くなってしまった髪の毛で、普段はいけない場所に行ってみよう」

「髪の毛は女の武器というからな、きっと色々なことに役立ってくれることだろう」

ぐるん、ぐるん


12: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:53:11.80 ID:DAoM3V/So
「ふむ、川にたどり着いた」

「首さん首さん、ごようですか」

「やぁ川蟹くん」
以下略



13: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:54:14.44 ID:DAoM3V/So
「ところで、あなたの『なまえ』はなんでしょう」

「なんだろうな、『首』と名乗っておこうか」

「『首』さん『首』さん、わたしはあなたを切らなければなりません」
以下略



14: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:54:48.27 ID:DAoM3V/So
「あ、髪が……」

「蟹に切られてしまったよ」

「蟹なら仕方ないけど、最近はこんなところにまで来るのね」
以下略



15: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:55:24.40 ID:DAoM3V/So
「さて、今日も少女の名を探すとしよう」

ころころり

「うむ、髪が短いと転がりが速くなる」


16: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:56:00.82 ID:DAoM3V/So
「ここは図書館かな?」

ざわざわ

「ふむ、私は図書館は得意ではないのだが、これも少女の『名前』を知るためだ、行ってみよう」


17: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:57:03.93 ID:DAoM3V/So
「やあ、本の諸君」

「首よ、我が名は『ディータ家に伝わるアントレクホッズの活用』」
「我が名は『いしのあたがるこうし』」
「『勝負への第百八十七の序曲』」
以下略



18: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:57:37.66 ID:DAoM3V/So
「しかし、名乗ってしまった本の中に人名事典でもあったのだろうか」

「私は少女の『名前』を知ってしまった」

「これは大きな進展だ、しかしそうなると、急いで事を進めなければ」


19: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 04:58:37.22 ID:DAoM3V/So
「ふむ、あの本たちの中には随分と物知りがいたようだ」

「見る物のほとんどの『名前』がわかってしまう」

「しかしこれでは私はパンクしてしまう、ここからは目を瞑って帰ろう」
以下略



20: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 05:01:47.59 ID:DAoM3V/So
「今日はどうして目を瞑ってるの?目でも痛いの?」

「それは、君の『名前』を知ってしまったからだ」

「あらまあ、どうして」
以下略



21: ◆fh8RBRxwxc
2015/06/30(火) 05:02:55.41 ID:DAoM3V/So
「あら、素敵なお部屋」

「君のために作ったのさ、『テーブル』に『椅子』、『ベッド』に『チェスト』、『パン入れ』に『フルーツかご』、まだまだたくさん取り込んだよ」

「こちらのお部屋は書斎かしら」
以下略



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