過去ログ - 【艦これ】那智「皆に慕われる提督」
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17: ◆aKZmxL4TCc[saga]
2015/07/02(木) 21:49:37.71 ID:GscigNCn0
 那智が補給を済ますと、時間はもう夕食の時間が近かった。仕方ないので那智は、夕食を食べた後で報告書を書く事に決める。そんな事を考えていると、

那智のお腹が小さく鳴った。どうやら、リランカ島での戦闘で大分体力を消費したらしい。

 食堂に来ると、この鎮守府にいる艦娘100人前後が既に食事を始めていた。どうやら那智は、補給と提督への報告で出遅れたらしい。食事を配膳する、

間宮の所まで行き食事をトレーに受け取ると、那智は空いている席に座る。那智が座った席の近くに居たのは、航空戦艦の扶桑と山城だった。

扶桑「あら、那智さん。こんばんは」

那智「ああ、こんばんは。隣に座ってもいいか?」

扶桑「ええ、どうぞ」

 那智が扶桑の隣に座ると、扶桑の向かい側に座っていた山城が、ぷーと頬を膨らませる。どうやら、扶桑との時間を邪魔されてご立腹のようだ。

那智(まったく…。この山城ときたら…扶桑もこんな妹を持って大変だろうに…)

 山城のいつも通りの態度に呆れながら扶桑の方を見ると、扶桑は焼き鮭の骨を箸で丁寧に取っている所だった。

 そこで、魚の皿を持っている扶桑の左手を見て、那智は眉をピクンと動かす。

 その扶桑の左手の薬指には、銀色に輝く指輪が嵌められていた。

 ケッコンカッコカリ指輪、と言うやつである。それは、提督と艦娘が強い絆を結んだ証。

那智(扶桑も、提督とケッコンしたのか)

 扶桑"も"。そう表現した理由は明快である。


 味噌汁の茶碗を持つ山城の左手薬指にも、指輪が嵌められていた。

 山城の後ろに座っている利根の左手薬指にも、指輪が嵌められていた。

 扶桑のさらに隣に座っている吹雪の左手薬指にも、指輪が嵌められていた。


 そう、この鎮守府のほぼ全員の艦娘は、提督とケッコンカッコカリをしているのだ。駆逐艦、潜水艦、戦艦、軽巡洋艦、重巡洋艦、空母、その全員だ。

 ただし、那智はまだだった。恐らく、今夜にでも提督とケッコンカッコカリするのだろう。だから先ほど執務室で提督が、錬度を聞いたのだ。

那智(まったく…ケッコンカッコカリなど、私達艦娘の能力上限を上げるためのモノでしかないと言うのに…)

 ケッコンカッコカリとはどういうものかを、那智はそのように定めていた。その行為は、それ以上でもそれ以下でもない。そう考えていた。

 だから那智は、他の艦娘のようにケッコンカッコカリについて浮かれる事は無い。


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