過去ログ - 【艦これ】那智「皆に慕われる提督」
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41: ◆aKZmxL4TCc[saga]
2015/07/04(土) 21:29:59.55 ID:xliBtw070
 海軍からの通達文が来た2日後、提督と那智は都心部にある海軍の本部に来ていた。

 海軍本部の中は、何やら慌ただしい雰囲気が滲み出ている。提督がそれを疑問にして口に出すと那智が、

那智「恐らく、国内でもトップクラスの鎮守府がいくつも襲撃を受けて消滅しているのだから、国そのものや国の貿易路を守るのに必死なのだろう」

 確かにこの国の資源、特に食糧の6割ほどは輸入だ。それも船による貿易が多い。その船が深海棲艦によって沈められてしまっている。だから、

海軍の鎮守府、ひいては艦娘がその船を護り深海棲艦を駆逐するのだが、船を護るのと深海棲艦を倒す事両方をこなせる、国内トップクラスの鎮守府は、

ほぼ壊滅状態。ランクが低い鎮守府は、船を護るか深海棲艦を倒すかのどちらかしかできない。やがてその鎮守府と艦隊が強くなっていっても、

また襲撃を受けてしまう。この繰り返しによって、この国の海軍の力はほぼ半減してしまっているのだ。

那智「どこの鎮守府を船団の護衛に回して、度の鎮守府を深海棲艦討伐に回すかを、頭を回して必死に思案しているから、慌ただしいのかもな」

 提督は、那智の言葉に頷いた。

 そして、そんな話をしながら、提督と那智は海軍総司令官の部屋の前に来た。ドアを2回ノックすると、中から『入れ』という厳しそうな声が聞こえる。

提督はおっかなびっくりドアノブを回して中に入る。中は豪勢な装飾と家具が置かれていたが、何より目を引いたのは、正面の執務机に座っている、

総司令官だった。

総司令官「貴様は?」

 総司令官の、ドスが効いているともいえる問いかけに、提督と那智はビシッ!!と敬礼をして答える。

提督「はい!私が、小田原第拾陸鎮守府の提督であります!本日は、海軍本部より召集を受けてこちらに参りました!」

那智「同じく、小田原第拾陸鎮守府の提督秘書艦である那智です!」

 2人の挨拶を見て、総司令官はふわりと笑う。

総司令官「そこまで硬くなる必要もない。そこに掛けてくれ」

 総司令官は、傍にある応接用のソファーを指さす。提督と那智は揃って『失礼します!』と言ってから、ギクシャクと壊れたロボットのように座った。

そして総司令官は提督達の向かい側に座ると、先ほどまでの笑顔をキリッとした表情に戻す。


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