過去ログ - 【艦これ】那智「皆に慕われる提督」
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69: ◆aKZmxL4TCc[saga]
2015/07/07(火) 21:27:45.17 ID:ZR5qPgN00
俺が中学三年の頃に、両親は死んだ。
誰かに殺された、というわけではない。最近海に出現した深海棲艦のせいでもない。父親が病気で死に、母親が後を追うように自殺したのだ。
その時俺は果てしなく悲しんだが、死のうとまでは考えていなかった。ただ、自分も生きなければ両親が浮かばれないと思ったから。
俺には趣味があったが、両親が死んだ後は趣味にのめりこむ事にうしろめたさを感じてしまい、俺は日常的に勉強をするようになった。だがその成果で、
希望の高校に入学する事は難くなかった。しかし、入学した時、喜びを分かち合えない、家族がいない事が悲しかった。
両親が死んでしまっている、という過去ゆえか、俺は高校のクラスでも浮いていた。だが、別に俺は気にしなかった。
だが、高校に入学してから一か月ほどたった時。
??「なあ、ちょっといいかな?」
休み時間、自分のクラスの机で勉強していた時に俺は声をかけられた。
黒海「?」
振り返ってみると、そいつはいやにキラキラしているような雰囲気を醸し出していた。名前は確か、明空大紀だったか。
黒海「何か用か?」
聞いてみると、明空は両手を合わせて頭を下げてきた。
明空「頼む、勉強を教えてくれないか?」
黒海「…………………」
突然何を言い出すんだこいつは。俺とこいつに接点は全くと言っていいほど無い。そんな俺に、なぜこいつが勉強を聞いてきたのか。
黒海「なんで?」
明空「だって、黒海は俺たちのクラスでも、いや学年でトップの成績じゃないか!次のテストが…と言うか授業の内容が全く分からなくて、
頼む!」
明空はさらに頭を下げてくる。ここまで頼まれて断ると、逆にこちらの気分が悪くなってしまう。仕方ないので、俺はこいつに教える事にした。
黒海「…どこがわからないんだ?」
俺がそう言うと、明空は顔を輝かせる。
明空「助かるよ!まずは―」
結局、テスト範囲というかこれまで授業でやった内容を全て俺が教える羽目になってしまった。
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