5: ◆Rqkr/iCaBpzw[sage saga]
2015/06/30(火) 22:42:00.30 ID:Ql0JQwjz0
軽く雪の積もった道を、おしゃべりしながら歩く。
こうやって二人でおしゃべりしていると梓は少しくすぐったい感じがする。
紬の純真すぎる部分に触れると、なんだか落ち着かないのだ。
「ア!」
紬が突然大きな声をあげた。
「この子」
「猫ですね、でも」
歩道から少し逸れたところに、黒猫が横たわっていた。
僅かに動いているから生きているのはわかる。
けれども、横になってぐったりしているその姿から、相当弱っているのが見てとれた。
紬は猫を抱き抱える。
黒猫はなすがままという感じで、ほとんど生気を感じられない。
「梓ちゃん、このあたりに動物病院」
「こっちです」
梓に先導され、紬は走りはじめた。
放置するなんていう選択肢は二人にはなかった。
40Res/15.85 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。