過去ログ - 紬「カチューシャ、前髪を上げて。」
↓ 1- 覧 板 20
30:けいおんSS[sage saga]
2015/07/01(水) 22:30:14.56 ID:CuC+Dd1t0
やることのなくなったわたし達はお茶を再開した。
天候は荒れ狂い、雨風は猛威を振るっているというのに、いつだって平常運転なわたし達ってなんなのだろう。
飽きもせずにだらだらとお茶を飲み、ケーキを食べ、しゃべり続ける。
その間も雨は勢いよく窓を叩き、風は激しく校舎を揺らし続けた。
「さわ子先生、なかなか来ませんね」
「もう結構時間経ったと思うんだけど……」
「ケータイも繋がんないしなー……」
「事故にあっていなければいいんだけど……」
「りっちゃん隊長!緊急事態です!どうしましょうか!」
そういう唯の口からはちっとも緊急事態の緊迫感は伝わってこない。
律はそれらしく腕を組んでしかめっ面をしているが、きっとコイツもこの事態を大したことだと思ってやしないんだろう。それくらい付き合いの長さでわかる。ふざけている感がびんびん伝わってくる。
「うん……唯隊員、こうなったらな……」
「こうなったら……」
「学校に泊まっちゃうかぁ!」
「学校に………お泊まり!?おもしろそうです!隊長!!」
「うわぁ〜、みんなで学校にお泊まりなんて楽しそう!」
はじまった……悪ノリ以外の何物でもない。
けれど外の様子を荒れ狂う天気を見ていれば、それも確かにやむを得ない…。
隣では唯に抱きつかれた梓が唸り声をあげていた。
ムギはいつも通り、少し離れたところでニコニコ微笑み続けている。
63Res/52.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。