過去ログ - 電ですが、鎮守府の空気が最悪なのです
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125: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:36:07.38 ID:fZL9PryM0
霞ちゃんは、あの扉をくぐるとき、何を思っていたのでしょうか。きっと怖かったでしょう。悲しかったでしょう。私のことを憎んだかもしれません。

せめて、謝りたい。だけど霞ちゃんはもう、永遠に戻ってこないのです。

泣いたってどうしようもありません。だけど、私にはもう泣くことしかできません。それがたまらなく悔しいのです。
以下略



126: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:36:41.21 ID:fZL9PryM0
霞「ねえ・・・・・・あんた、どうしたのよ。どっか痛いの?」

電「ひっ、ひっく、あぅうう・・・・・・え?」

霞「ほら、これ使いなさい。ひどい顔よ」
以下略



127: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:37:18.46 ID:fZL9PryM0

霞「あんた、どこに行く途中? 何なら、送って行ってあげてもいいけど」

電「あ、ありがとうございます。でも、もう平気ですから。1人で行けます」

以下略



128: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:37:48.48 ID:fZL9PryM0
その瞬間、どうしようもなく寂しくなりました。まるで、大切な友達を、もう一度失ってしまうような・・・・・・

たまらなくなって、私はまたその背中を追いかけました。

電「あっ・・・・・・あの、霞さん」
以下略



129: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:38:38.47 ID:fZL9PryM0
霞「何よ、やっぱり付き添ったほうがいいの?」

電「いえ。あの・・・・・・急にこんなこと言われて、気持ち悪いかもしれないですけれど」

霞ちゃんは訝しげに私を見つめます。その眼差しは、私と初めて会った時のように冷たくて、それがぎりりと胸を締め付けました。
以下略



130: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:39:10.70 ID:fZL9PryM0
霞「・・・・・・はあ?」

電「で、できたらでいいです。嫌なら別に・・・・・・」

電「私、秘書艦をしていて、ほかの駆逐艦のお友達、全然いなくて・・・・・・すごく寂しいのです」
以下略



131: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:39:41.32 ID:fZL9PryM0
霞「ちょっと、顔を上げなさいよ。それ、人に頼み事をする態度じゃないわよ」

電「ご、ごめんなさいなのです」

霞ちゃんに怒られて、おそるおそる顔を上げます。そこには私の事を知らない霞ちゃんがいます。
以下略



132: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:40:18.52 ID:fZL9PryM0
霞「別に、いいわよ。私もあの変な集会やってる連中には馴染めなかったし」

霞「それじゃ、今から私とあんたは友達ね。えっと・・・・・・あんた、名前は何だったかしら」

電「わ、私の名前は・・・・・・」


133: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:41:56.12 ID:fZL9PryM0
そのとき、再び頬を温かなものが伝いました。

悲しいのではありません。悔しいわけでもありません。自分でもよくわからないものが、次から次へと胸の奥から溢れてきます。

霞「ちょ、ちょっと、どうしたの? やっぱりどっか痛いの?」
以下略



134: ◆hJ5a7d.jWc
2015/07/12(日) 01:42:22.04 ID:fZL9PryM0
終わり


135:名無しNIPPER[sage]
2015/07/12(日) 01:46:37.41 ID:MHek3B/c0
乙です
俺的にはかなりいいわあww


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