過去ログ - 電ですが、鎮守府の空気が最悪なのです
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807: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:10:56.53 ID:Lv9/9Z470
眼鏡を外す、それは開戦のゴングと同義です。始めていただきましょう、鎮守府最恐艦娘決定戦を。

霧島「ずいぶんと言ってくれるなあ、おい。艦載機がなけりゃ役立たずの浮島の分際でよお」

赤城「……何だと?」
以下略



808: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:11:41.69 ID:Lv9/9Z470
霧島「腹が減ってんだろ? おら、食わせてやるからさっさとそのでけえケツからクソを出しやがれ! ビチグソ一航戦がよお!」

霧島「さっさと出せオラ、恥じらいなんて高尚なもん持ち合わせてねえだろうが! 飛行機飛ばしてはしゃいでるメス猿の分際でガボォウフ!」

凶暴さでは互角でも、地力には天と地ほどの差がある。予想はしていましたが、あっけない幕切れでした。
以下略



809: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:12:24.05 ID:Lv9/9Z470
赤城「霧島よ。貴様の罪を許そう」

霧島「な……何を言ってやがる……」

赤城「魔女は子供を食らうとき、まずは飯を食わせて太らせる。私は図らずも同じことをした。たったそれだけのこと」
以下略



810: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:15:37.95 ID:Lv9/9Z470
電「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ……!」

私はドックを飛び出し、行く先もわからないまま走りました。

まるで逃げるように。誰から? 赤城さんは私に嵌められたことに気付いていません。霧島さんに至っては、もうこの世に存在しません。
以下略



811: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:16:45.07 ID:Lv9/9Z470
私が思いつく限り、艦娘として最悪の死に方。安らかな眠りも、死後の尊厳もない。赤城さんに生きたまま食われるという地獄を味わった上での死。

それほどの最期を霧島さんが迎えるよう、仕向けたのは私自身です。この業は生きている間には決して贖えないでしょう。

電「……違う、そうじゃない。今考えるべきことはそうじゃないのです」
以下略



812: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:17:26.80 ID:Lv9/9Z470
ふと気付けば、私の部屋の近くまで来ていました。何も知らない霞ちゃんは、心配そうな顔つきで私を覗き込んでいます。

霞「ものっすごい顔色悪いわよ。体調悪いの?」

電「……はい、ちょっと寝不足で」
以下略



813: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:18:02.61 ID:Lv9/9Z470
そう言われて自分の唇に手を当てると、確かに引きつるように歪んでいます。事実、私はこの状況を喜んでいました。

だって、クーデターを起こすには絶好の機会です。

今や鎮守府は決壊寸前のダムそのもの。あちこちに亀裂が入り、どこから崩壊しても不思議ではありません。
以下略



814: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:18:32.50 ID:Lv9/9Z470
霞「電、まさかあんたまでおかしくなっちゃったの? 嘘でしょ、あんたまであいつらの仲間入りしたら、私……」

電「大丈夫です、私は正気ですよ。それより霞ちゃん、ついてきてもらえませんか?」

霞「えっ……どこに?」
以下略



815: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:19:14.74 ID:Lv9/9Z470

たどり着いたそこはまさしく屍累々。祈るのにも泣くのにも疲れた駆逐艦たちが、死んだように廊下のあちこちで倒れ伏しています。

私たちはそれらの合間を通り、扉に寄りかかって眠る不知火さんをそっとどかして、扉を静かにノックしました。

以下略



816: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 22:20:00.14 ID:Lv9/9Z470
久しぶりに近くで見た子日さんは、一晩中泣き通したように目が赤くなっていました。私を見るなり、再び涙が目に溜まり出します。

子日「うっ……ぐず、ひっく……電ちゃん、それに霞ちゃん……」

霞「こんにちは……今まで大変だったわね、あんた」
以下略



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