過去ログ - 塩見周子「ガラスの仮面」
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38:名無しNIPPER[saga]
2015/07/10(金) 17:49:04.17 ID:cFktS4+3o
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 「――すまんすまん。すっかり遅れちまった」

 「遅いよー。そろそろお開きの雰囲気だし」


サプライズの事もすっかり頭から抜けきった頃に、ようやくPさんが帰って来た。
あ、今からでもみくにゃん呼んで来ようかな。

 「ギリのギリまで調整してもらってたからな。主賓は最後にやって来るもんだ」

 「いやPさん最初に会場入りしてたやん」

 「オレの事じゃないっつーに。今回の主役はシューコ。そんでもって主賓はこの娘だ」

Pさんが抱えていた箱を私へ差し出す。
蒔絵の施された文箱で、この会場の中でも激しく浮いていた。

 「この娘?」

 「開けてみりゃ分かる。オレみたいに繊細だから丁寧に扱えよ」

 「そりゃ良いね。谷底に落っことしちゃっても安心だ」

 「言い間違えた。シューコみたいに繊細だから丁寧に扱えよ」

 「そんなん怖くて開けられへんわぁ」

 「漫才もいいけど開けちゃいなさいな」

奏が呆れたように溜息を零す。
年少組の子達が興味津々に眺める中で、箱の蓋を丁寧に持ち上げた。


そこに入っていたのは――



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