過去ログ - 京介「別れよう」 黒猫「え……」
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17:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:04:50.45 ID:ABn+E12Xo
……。
京介「不義理な男で済まない。せめてもの落とし前だ、いくらでも殴ってくれ」
黒猫「い、イヤ……イヤよ……。あなたが居なくなったら、桐乃も日本に居ない今、わたしにはもう何も無いのよ。何でもするから私を捨てないで……お願いだから……」
京介「瑠璃、おまえは強い女だ。俺たちと出会うまではちゃんと出来てたんだろ? それに沙織が居るし家族だって居る。おまえは一人じゃないんだ。だからもう俺の事は忘れて新しい次の出会いを――」
黒猫「やめて! 私は京介しか愛せない。あなたからならどの様な命令でも受け入れるわ。何でもする。今すぐ裸になって表に出ろって言うならそれすらも実行する。あやせよりもずっとあなたに尽くせる自信があるわ……だから、私を捨てないで。お願いします……」
京介「ごめん、俺はあやせを選んだんだ。だから瑠璃をもう恋人として見る事は出来ない」
黒猫「……」
京介「おまえが以前に言っていた『闇猫』だっけか? あれになって俺を怨んで呪ってくれていい。収まらないならどんな復讐に出たってそれは仕方ないと思ってる」
黒猫「そんな事、もう出来る訳ないじゃない……。私は京介と愛し合う事を知ってしまった。恋人同士に災いをもたらす復讐の天使に、今更クラスチェンジする力など、もう私には残ってない……」
京介「そうか」
あえて突き放すような口調で黒猫の精神を削る。あの強がりな彼女がかつて宣言していた闇猫への位階変更を放棄する程のショックを受けているんだ。後一押しで全てが終わるだろう。
ああ、俺は何て屑野郎なんだ。今すぐ自分を全力でぶん殴ってやりてえよ。
黒猫「……ねえ京介、もう無理なの? 今からやり直す事は出来ないの?」
京介「ああ、無理だ。出来ない」
黒猫「……………………そう」
今まで聞いてきた中で、最も空虚な「そう」だった。
これで俺と黒猫は完全に切れてしまった。みたび合わさる事は無い、そう確信出来る断裂。
黒猫「帰るわ。先輩、今までありがとう」
京介「ああ、楽しかったよ。俺こそありがとう」
黒猫「……さようなら」
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