過去ログ - 京介「別れよう」 黒猫「え……」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:46:20.59 ID:ABn+E12Xo


去年の十二月末、俺は黒猫と再び付き合いだした。

その直前にあやせから告白されたが、俺はその想いに応える事は出来なかった。そして黒猫はなぜか一連の出来事を把握していたので、先の彼女の不自然な態度はそこらに起因しているんだろうさ。


黒猫「――ん。読み終えたし丁度良い時間になったのでそろそろ帰るわ」

京介「お、そうか。んじゃ行こう」


二人で俺の部屋を出ると、黒猫はジッと寂しそうに隣室の扉を見つめた。

あの我が儘で生意気で口が悪くて騒々しい、でもとても友達思いだったあいつは、もうここには居ない。

かねてからの計画通り、中学卒業と同時に海外へまた留学してしまった。今はあっちの学校に通いながらモデルの仕事をして自分を磨いているようだ。

俺の心に抜けない棘を刺したまま、あいつは無責任に行っちまいやがった。



桐乃「あたしね、京介のコトが――ずっとずっと好きだった。ううん、今でも好き、超好き! 愛してるっ!」



ふざけんなっての。妹に告白されて嬉しくない兄がこの世に居る訳ないだろ!?

でも俺はもうその時には黒猫に新しい呪いをかけられた後だったから、どれだけ心躍ろうが応えるなんて無理だ。

沈黙していたら、桐乃はあやせにされたのとは反対側の頬にそっとキスをして、泣きながら、分かってたからいいよと言ってくれた。

そして三ヶ月後、桐乃は旅立った。

黒猫の落ち込み具合ったらそりゃもう俺より酷かったぜ。とある日なんか、彼氏の俺がどんだけ慰めてもただただ暗い表情だったのに、桐乃から元気を告げるメールが届いただけで喜色満面になったりね。あの時ほど妹に嫉妬した事は無かったな。

やがて夏が過ぎ、秋を迎えた現在。表面上はすっかり立ち直ったように見える黒猫と俺は、順調に交際を続けていた。





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