160:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/13(月) 22:47:48.49 ID:mAIq3Puio
  
  
  ドアを乱暴に開けた。 
  込めたつもりの力の割に、それはゆっくりとしか動かない。 
   
  靴を適当に脱いで、持ち物を適当に放り投げて。 
  それらが勢いのまま転がるのに何の気も払わずに、私はベッドに倒れ込んだ。 
  外を歩いていたせいで汗をかいていて、それが蒸して気持ち悪かった。 
  
  カーテンも開けっ放しで、部屋には月明かりが薄く差し込んでいる。 
  私は天井を見上げていた。 
  五十センチ先がギリギリ分かるくらいの暗さの中で。 
  ゆっくりと眼が慣れていくのを待っていた。 
190Res/93.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。