73:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:10:11.34 ID:PVCiXxqLo
◆
「……整理しましょう」
そう言った私の声は、驚くほど細々しいものだった。
胡坐をかくように座り込んだ佐倉杏子もまた、驚きを顔に張り付けたまま、弱々しく首肯する。
「ここは、結界の中」
互いに顔をあげて、相手の向こう側に広がる世界を見渡す。
広がるのは無機質で余所余所しい無限の地平。
本当は後ろまでを見渡したい所だったけど、もう視線を切る勇気はなかった。
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