過去ログ - ほむら「告別」
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88:名無しNIPPER
2015/07/12(日) 23:23:17.63 ID:PVCiXxqLo


「……学校……?」

 私の声は返事もなく、ただ世界へと吸い込まれていく。
 そんなことに意を介している暇はなく、私の眼は正面へと釘付けになっていた。
 声を発した口は、開きっぱなしで閉じることを忘れていた。

 白い校舎が、ぽつんと空間の中に鎮座していた。
 違和感のかたまりのようなそれが。
 まるで私を待ち構えていたように。

 時計は止まっている。
 窓は閉め切られて、明かりもない。
 雨が降り注いでいるはずなのに、壁には濡れた様子もない。 
 フェンスも校庭もなくて、建物だけがそこにあった。


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