過去ログ - 【安価】あなたはスクールアイドルになってもいいし、ならなくてもいい
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◆Wx.aqWgC92
[sage]
2015/07/21(火) 00:17:00.27 ID:eLoUBmPSo
三連休を終え、いよいよ迎えた夏休み。終業式の後、私たちは早めに練習を切り上げることにした。
気温の問題もあるが、各自宿題をやるように、と。
三年生になった穂乃果は幾分か真面目になり――今までが不真面目だったわけではないが――自分からことりに向かって一緒に宿題をやろうともちかけている。
それはもちろん、助けてもらうためなのだろうけれど。
「私もご一緒してよろしいでしょうか」
なんて、他人行儀に二人の間へ入っていく。穂乃果が意外そうな顔をする。
「海未ちゃん、今日お稽古の日じゃなかったっけ」
園田の家は、日舞の家元だ。私は幼い頃から家督を継ぐために稽古を受け、育てられてきた。
そのことに疑問を持ったことがないといえばうそになる。本当にそれでいいのかと悩んだこともある。
ただ、私は私がわがままをいうことで、園田の日舞が途絶えてしまうことが怖かった。それを責めたてられるのが嫌だった。
だから、稽古に励んだ。日舞は自分の性にあっていたし、辛いと思っても止めようと思ったことはなかった。
「ええ、その……。稽古をする必要がなくなったんです」
「……へ?」
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