10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 19:30:03.24 ID:2xJ+7fel0
どうにか、どうにかしてあの人との接点を増やしたい。
そう考えた私はある日、あの人にお弁当を作ろうと思った。
勝手に作っても食べてくれないかもしれないので、ちゃんと約束を取り付けて。
……あの人は最初は遠慮していたけど、まゆが作りたいんです……と押し続けた許可してくれた。
あの人が一番好きだと語ってくれたハンバーグをメインにしたお弁当を作るためにちゃんと材料を買って。
寮で、愛情をたっぷりこめて。
出来上がったハンバーグにキスなんかしちゃったりしてみて。
そうして出来上がった、私の愛情がたっぷりとつまったお弁当。
いざ、届けてみると、あの人はとても喜んでくれた。
その日は、あの人は別の子についていたから食べてくれている場所は見ることは出来なかった。
……でも、夕方にもう一度あの人に会ったとき。
とても美味しかった、と笑ってくれた。
そう。
この笑顔。
この笑顔がほしかった。
私に向けてくれる、太陽よりもとてもまぶしいこの笑顔をもらいたかった。
ありがとうございます、と。
その日は私も久しぶりに心からの笑顔で答えることが出来た。
……。
翌日以降。
プロデューサーさんにお弁当を届けるアイドルが増えていた。
はじめては私だったけど。
もう私だけのものじゃなくなっていた。
17Res/14.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。