7:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2015/07/13(月) 17:57:28.06 ID:pbmAn6xEO
騒がしい波の満ち引きの音に、さらさらと流れる砂浜に、どこまでも続く青空に、彼女はなにを思ったのだろう。
僕は佇む彼女の横で、彼女がなにか言うのを待っていた。
だけど、彼女は海を眺めたまま立ち尽くしているので、僕はその場をそっと離れた。
「はい」
僕が手を差し出すと、彼女はやっと目線をこちらに移し、僕の手の上のものを見た。
淡い桃色の薄い貝殻を、彼女は気に入ったようだ。
堤防の上に並んで座り、僕たちは遠くに浮かぶ船をぼんやりと見た。
「……来てよかったよ」
ぽそりと女の子が言った。
僕はそっと頷いた。
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