32:みお ◆skOdBilCbI[saga]
2015/07/23(木) 12:58:20.90 ID:6cCqCV18o
翌朝、目を覚ますと雨音は聞こえなくなっていて
隣に、腕の中に感じた温もりを抱き締め直す
背中にまわされた彼女の腕が縋るように動いたのが、起きているからなのか、眠りの中での反射なのかは判断がつかなくて
髪を撫でてやりもう一度目を閉じた
少しだけ考えたこと
縮まった距離のこと
はじめて抱いた感情のこと
まだ俺にはわからなかった
ペトラの言葉を思い出す
『はじめて抱かれるのはあなたがいいってずっと』
そして自分がずっと求めていたものと
お互いに押し殺して死ぬまで生きるはずだったもの
あの偶然は必然だったと信じこみたい、そう思わせたものはきっと理性を覆すほど彼女が俺のなにかを棄てさせてくれたから
知らなかったものを教えてくれたから
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