120: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:01:15.11 ID:Ut9bCkLSo
盗賊「ああああああああああああっ!!!」
勇者へと突きつけるは”紅いダガー”。
智将から奪った、盗賊の最大にして最後の一振り。
勇者「―――――くっ、貴様っ!?」
勇者が詠唱を止め、後退する。盗賊の瞳に何かを見たのか。
盗賊の眼には勝利が確信されていた。故にそれが魔王を後退させるだけの、理由となる。
盗賊「喰らえええええええええええええええええええええええええええ!!!」
後退、後退、後退―――されど、前進、前進、前進あるのみ。
元より”疾さ”においては勇者を凌駕する。
例え魔王の力を加えたとしても、こちらもまた歴代の”勇者”の腕輪を加えた。
一撃、唯の一撃を与えるだけで良い。ならば、最後にモノを言うのは疾さであるのは必至。
『いえいえ。私は好きですよ、その二つ名――それに、とても格好良く思います』
彼女の言葉を思い返しながら――――
『流石、黒い旋風様ですね』
黒い旋風はありったけの思いを込めて、勇者の身体へと紅いダガーを付き入れた。
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