18: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/15(水) 10:03:45.60 ID:9XTpaLhVo
魔法使い「私はさ、勇者様に助けられて、魔王に歯向かう事を決めたからね……ちょっと、妬いちゃうなあ」
盗賊「お前、勇者のこと?」
魔法使い「うん。好きなんだろうね。僧侶さんか、手強いなあ」
盗賊「一応、お前って魔族だよな」
魔法使い「別に人間に恋しちゃいけないルールはないよ。それに相手は勇者様なら、長老も大歓迎じゃん」
真っ直ぐな瞳は、恋い焦がれた女のそれだった。
短い期間とは言え、エルフの里での一件以来彼女は完全に勇者にお熱だ。
魔王の差し向けた軍勢から守り抜き、捕らえられた彼女を救ったのは勇者だった。
盗賊「救われたから、惚れるか……」
魔法使い「なんか言った?」
盗賊「別に。さあ、さっさと買い出しを終わらせよう」
早く、宿に戻って僧侶の顔が見たかった。
それは先程までの胸の高鳴りではなくて、魔物と対峙した時の感覚に似ていた。
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