42: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/16(木) 00:30:44.82 ID:ZdmxBY5ao
魔法使い「でも、最近ちょっと酷くて……勇者様、女部屋でもするようになってさ」
「僧侶さん、頑張って声殺すんだけど、まあ無理じゃない? それでもうなんか、辛くてさ」
今日こそ男部屋だったが、最近は女部屋で情事に移る事が多いのだろう。
その度に魔法使いは寝た振りを続けて来たのだろう。
魔法使い「だからさ、半分は盗賊さんを待ってたんだけど。もう半分はあの声が嫌だから、逃げて来ちゃった」
盗賊「………そうか」
脳裏に浮かぶ僧侶の凛とした姿。それは今はもう、淫靡に堕ちてしまったのか。
諦めた、とは言え一度は惚れた女性のそういった姿形は見たくなった。
愛し合っているならば健全な事だ―――だが、それでも彼女を穢された気がしてしまった。
盗賊「お前、辛いだろ」
魔法使い「盗賊さんこそ、辛いでしょ」
辛くない、と言えば嘘になるが。しかしもう諦めたのだ。魔法使いよりはダメージは少ないだろう。
魔法使い「はあ……なんだか今日は、月が綺麗に見えないね」
盗賊「そうだな。あんなに、綺麗だったのにな」
青白く照らす月は――何処かやはり、不愉快な顔をしていた。
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