過去ログ - 【安価で】殺人者たちが推理島の探偵館に集まるようです【能力バトル】
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◆x3G5.Rp.k6
[saga]
2015/07/16(木) 20:54:31.94 ID:hg+N4rReO
カルマは拳を振り下ろした。
しかしナイフと素手ではリーチが違う。当然のようにナイフがカルマの右拳を迎撃しようとするが――
いきなり拳が開かれて、カルマの手がメイの手首を掴んだ。
冥「……何のつもりだ? 組手なら体格に勝る私の方に分があるぞ」
ナイフと、それに関係する戦闘技術を身に着けているメイから見れば、この少年――カルマの体格も身のこなしも素人そのものだ。
ただ、何か隠しているのかと思って警戒していたのだが、どうやら勢い任せに組み付いて、力任せに押し倒そうとでも考えていたのだろう。
おそらくは能力を得たことで気が大きくなっただけの素人――このまま組み伏せて頸動脈を切捨てれば、それでお終いだ。
そう安易に考えていたメイは、カルマの瞳を見て――本能的に生命の危機を感じた。
――このままだと、私は、――死ぬ。
冥「……マズい」
カルマ「気づいた? でも遅いよ」
カチッ――何か機械のスイッチが入ったような音がしたかと思うと――カルマの右手の平から――金属の槍が飛び出した。
腕の中に仕込まれていた鋭い槍が、機械仕掛けで飛び出したのだ。
槍はメイの手首の肉を貫いて――血しぶきが港の桟橋を赤く汚した。
冥「ぐうぅ!?」
メイはナイフを取り落とし、大きく後ろに引いた。
カルマ「へえ。とっさに手首を切り返して串刺しは逃れたみたいだね。傷も――浅いみたいだ」
冥「……やってくれるな。腕の中に槍を仕込むなんて、正気の沙汰じゃない」
カルマ「正気じゃない? 殺人者なんだから正気じゃないのは当たり前だよね?」
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