3:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:32:30.15 ID:d3Zd/SN00
02
桃子「……お兄ちゃん、遅いな」
仕事が終わって、桃子はお兄ちゃん――プロデューサーのことを待っていた。
連絡しても繋がらないし……もう一人で帰っちゃおうか、とも思ったけれど、何か連絡があったりしたらダメだから待っておいてあげているのだ。
桃子(遅れるとしても連絡するのが常識なのに……本当、まだまだダメなんだから)
そう思いながら桃子はお兄ちゃんのことを待っていた。お兄ちゃんに何を言おうかを考えながら待つ時間は、それほど苦痛ではない。もちろん、べつに楽しいわけでもないけれど。
そうやって桃子が『お兄ちゃんには一から芸能界の、というよりも前に社会の常識について教えてあげなくちゃ』と結論付けた頃、
「今日はありがとうございました。またよろしくお願いします」
桃子「……え?」
聞き覚えのある声が聞こえた。でも、まさか、あの人が――
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