過去ログ - グリP「先輩と」モバP「先輩」
1- 20
6:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:38:48.16 ID:d3Zd/SN00
 昔……桃子がまだまだ新人で、芸能界のことを何もわかっていなかった頃。

 桃子は泰葉さんのことを『泰葉ちゃん』と呼んで、子どものように懐いていた。
 桃子にとって『泰葉ちゃん』は憧れだったのだ。
 その頃の泰葉さんはまだ子役で、よくテレビに出ていた。 
『泰葉ちゃんみたいになれたら』と思って芸能界に入った子は多いだろうし、桃子にもそんな気持ちがないわけではなかった。
『岡崎泰葉』という成功例を見て、純粋に――そう、今では愚直だと思えるほどに純粋に、桃子は芸能界に憧れていた。

 そして実際に泰葉さんに会うことができて、話すことができて……仲良く、なることができた。
 
 そう、桃子は泰葉さんと本当に仲良くなった。『泰葉ちゃん』『桃子ちゃん』と呼び合うくらいには、仲良くなった。

 あの頃の桃子は泰葉さんを姉のように慕っていたし、泰葉さんも桃子のことを妹のようにかわいがってくれた。

 でも、ある日、泰葉さんは桃子の前から消えた。

 桃子が生きる世界から、逃げたのだ。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
95Res/73.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice