9: ◆8HmEy52dzA[sage saga]
2015/07/17(金) 21:37:47.45 ID:0XhJBn560
「別に、私は持っていることには何とも思わないわよ」
「……へ?」
嘆息しながらの戦場ヶ原の言葉に、思わず間抜けな声が出てしまった。
戦場ヶ原のことだ、今から魔女裁判もびっくりな一方的な判決が下されるかと思っていた。
「阿良々木くんほどの年齢の男子が、そういうことに一切興味がないという方がおかしいわ。だから、所持している事自体に関しては何の文句もありません」
「え……じゃあ、持ってていいんですか?」
「所持して欲しいか欲しくないかでは、欲しくないのだけれど」
「どっちなんだよ」
「うるさい黙れ」
「…………」
相変わらずの暴君ぶりだったが、こういう話題に関して男は徹底的に弱い。
「阿良々木くんの趣味が知りたかったのが半分」
戦場ヶ原は、何かを想うように眼を閉じる。
「……果たして私が阿良々木くんのねじ曲がった性的倒錯に応えてあげられるのかを知りたかったのが、半分」
僕の趣味を槍玉に挙げてストレス発散をしたかった訳でもなく。
遠回しに僕の女性交友関係を咎めようとした訳でもない。
それは、つまり――。
「私は、阿良々木暦の女なのよ」
珍しくも顔を赤くしながら、戦場ヶ原は身を乗り出す。
「さあ、阿良々木くんの隠された異常性癖を言ってみなさい」
戦場ヶ原は、僕の予想以上に女の子していたと。
それだけの、事だったのだ。
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