過去ログ - 憧「憧れた夢に」京太郎「立ちはだかる現実」
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42: ◆fcYxsXQ.qZpg[saga]
2015/07/27(月) 21:47:11.23 ID:RUbc1uPOo
>>14から



(凄いなー……)

憧は素直に思う。どれほどの集中力と記憶力なのかと。
特に、集中力。仮に最初から最後まで発揮し続けているのだとすれば、それは恐ろしいことだ。

(……勝負したいかも)

憧としては、この手の雀士は好ましい分類に入る。オカルト持ちの化け物に囲まれながらも、技術と心理戦で常に戦場に立ち続けてきた憧としては、『情報』を重視することこそまさに麻雀なのである。
1で10を得て、10から100を、100から1000を、そういう予測力こそが、オカルトを打倒するのに必要なことだ。

フードの男のツモ切りは早い。引いて、なぞり、切る。引いてなぞり切る。引いてなぞり加えて切る。引いてなぞり切る。
一連の動作がわずか1秒ほどだ。相手に思考の時間を与えない目的もあるだろうか。

(こうも早くちゃ、焦るよねー)

フードの下家の金髪はまさにそれにせかされ、妙に歪んだ打ち方をしている。
ルール違反こそ微塵も犯していないが、フードのやつの麻雀は威圧的であった。

「ロン」

やがて、宣告。
金髪がぎょっと目を見開き、死神の様に深くフードを被った男のやけに通る声に慄く。

「7700、これで一位を300点まくって逆転一位だ」

「だあああああ!また負けたーーー!!」

金髪、ではなく、サラリーマンが咆哮。
周りの客は一瞬視線を集めて、また卓に集中、見慣れた光景なのだろう。


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