過去ログ - 【グランブルーファンタジー】アルバコア・サンダーボルト
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◆4z2E.PK0ZYHD
[saga]
2015/07/18(土) 02:36:46.07 ID:gGIAo8t60
岩場の走りにくさに、ジークフリードは先程の森がいかに走りやすかったかを思い知らされていた。一歩進むたびに未だ脱ぎ捨てることのできないでいる下半身の鎧がガチャガチャと音を立て、彼にその重量を主張している。(一瞬でもいい、鎧を脱ぐ時間があれば……!)しかしアルバコアの群れは彼に一息つく余裕すら与えようとはしない!「真・無双破斬!」
ジークフリートの背後の地面が裂け、弾け飛ぶ! 下方から飛来する岩石片がアルバコアを打ち上げ、彼に僅かな時間を与えた。「モタモタしてないで早く逃げるっす! 竜殺しなんて大層な名前背負ってるんだから、こんな岩場くらい余裕っすよね?」岩場を吹き飛ばした張本人、ファラがジークフリートを煽った。
(……当然だ!)ジークフリートは下半身の鎧を素早く脱ぎ捨てた。「わっ、なんで脱ぐんすか!?」返事をするスタミナが惜しい。彼は返事もなしに大剣を片手に、飛ぶようにして岩場を駆け出す。少し振り返ると、土煙の向こう、遥か大海原にはグランサイファーと、その数倍はあろうかという大きさのアルバコアが向かい合っていた。
やはり鎧がない分身体が軽い。下着姿に大剣といった奇妙極まりない姿で岩場を駆けるジークフリートは、鎧の頑強さ、そして重さを再認識していた。「グルルルル……!」そんな彼の前に立ちふさがる魔物の影!「ゼアッ! ゼアッ! ゼアァッ!」トリプルアタック! アルバコアにつられて現れた魔物を難なく切り刻み、竜殺しが駆ける!
「ハァーッ、ハァーッ、ハァーッ……!」しかし、彼のスタミナも無尽蔵ではない。鎧を纏ったまま森を駆け抜け、大剣を振り回し、その後岩場を駆けて疲れないなど、かの十天衆でさえ不可能なのだ。それに彼は直前に戦闘も行っている。限界が近いのだ。もはや岩山と呼んだ方がふさわしいような斜面を進みながら、ジークフリートはもう一度グランサイファーを振り返る。未だ決着が付く様子はない。舌打ちをして彼は岩山を駆けあがっていく。
「ハァーッ、ハァーッ……ゴホッ!」咳込み、ジークフリートの体内の酸素が逃げ出す。酸欠により視界が霞む。(すまないグラン、みんな……)意識が途切れかけたジークフリートの疲労が吹き飛び、身体が軽くなった。「大丈夫ですか、ジークフリートさん!」ソフィアだ。「もし死んでしまっても一度だけなら復活できますから!」「その必要はない!」ゼエン教徒に伝わる秘術によって回復した彼は、冗談を返して岩山の頂点を飛び越える。
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