過去ログ - 【ロックマンエグゼ】プラグイン!オリジナルナビ、トランスミッション!【復活祈願】
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◆J9uUdWYS3s
[saga]
2015/07/20(月) 13:26:15.82 ID:NxmBjSSgo
「マグナムマン、次はどっち!?」
「次の信号を直進したらすぐ椎嵐(しいらん)学園だ!後10分でチャイム鳴るぞ!」
汐成は運動会でもここまで引き出さないであろう脚力を限界まで行使し、通学路を駆けていく。
マグナムマンのルート案内を頼りに学園のすぐ近くまで辿り着いた時、目の前の信号で急ブレーキ音が鳴った。
青信号なのにも関わらず、目の前の自動車は信号に飛び出して、かと思えば急ブレーキでその場に鎮座する。
その様子、とても尋常とは思えない。
「おい、汐成……コイツはまさか」
マグナムマンは確認を取るように、オレペーターに問いかける。
ただ、その表情は歓喜に満ちている。
「間違いない……ウイルスにやられてるな」
オペレーターの汐成も、目の前の自体を厄介事とは思っておらず、表情が自然と笑みを作る。
目の前で起こっていることは一歩間違えれば大惨事だったし、ウイルスに侵されているのは恐ろしいことなのだが。
これから自分たちがする事が楽しみでたまらない。
……最も、遅刻するかもしれないという冷や汗もあったが。
「マグナムマン、通学路を安全にするために……ウイルスバスティングだ!」
「おうよ、行くぜ汐成!」
二人はPETを自動車目掛けて構える。
そして、二人揃って『決め台詞』を唱えた。
「「プラグイン!マグナムマン.EXE、トランスミッション!」」
プラグイン。
ネットナビを電子機器内部の電脳世界に送り込むことだ。
ナビの電脳世界での仕事は多く、買い物から電子機器の操作など、挙げていけばきりがない。
その中でも特に重要とされ、マグナムマンが最も得意とする事がある。
「ウイルス発見、メットールがわんさか居やがる!」
「よし、マグナムマン!ウイルスバスティング開始だ!」
それは、ウイルスバスティングと呼ばれる、ウイルスを消去(デリート)するための戦闘行為だ。
マグナムマンの目の前には、コンピューターウイルス、メットールの群れが存在した。
一体では弱小ウイルスの代名詞とも呼ばれるメットールも、ここまでの群れを形成すれば立派な脅威となる。
その数は、10体を下回らないだろう。
メットール達はプラグインしてきたマグナムマンの存在に気づくと、ツルハシでの電脳世界の破壊行為を中断してマグナムマンにツルハシを向けた。
「ふんっ、やろうってのか……こいつは挨拶代わりだ!」
スイッチが入り、性格まで変わったマグナムマンが左腕を構えた。
伸ばした左腕の手の平を強く握り締める。
それに反応したように、左腕に武装プログラムが集まり、巨大な砲身を形成した。
彼の愛用する武器「スコープキャノン」が実体化するのと同時に、砲身から砲撃音が三連続で轟き、即座に3体のメットールを屠る。
「キャノン、キャノン、ハイキャノンの三連撃だ……俺のスコープキャノンは、連射力も自慢でね」
硝煙と薬莢を眺めながら、メットールの群れに告げる。
連射から発生する砲身の熱量も、彼にとっては心地良いものだ。
先ほどまでオペレーターの遅刻で慌てていた姿は何処へやら、不敵な笑みをウイルスの群れに浮かべる。
対するメットール達は、今度はこちらの番だと言わんばかりにツルハシを振り下ろそうとする。
地面にツルハシをぶつけ、発生した衝撃をショックウェーブとして叩きつけるのが彼らの戦闘法だ。
だが……。
「……甘いな。 汐成!」
「任せとけ!バトルチップ、『マグナム』!」
オペレーターの汐成から転送されたバトルチップデータを、中身も確認せずに速射する。
今度は、先ほどのキャノンとは比べ物にならない衝撃が迸った。
スコープキャノンから放たれた砲撃は、先頭のメットールを床ごと破壊、後列のメットールが放ったショックウェーブは、マグナムで開いた穴に阻まれてしまう。
攻撃が封じられ、メットール達にどよめきが広がる。
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