過去ログ - 提督「狙うは旗艦ただ一隻、全残存火力を集中させろ!」
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68: ◆RO/TgQj9wk[saga]
2015/08/08(土) 15:20:54.63 ID:TutUsSa50
先生「まだ冷戦下にあるから具体的なことは言い切れないが、ソ連を挑発するのを恐れて断る可能性が濃厚だ。敵本拠地を見つけたとでも言わない限り援助は無いと見ていい。貸与された駆逐艦と護衛艦、他の潜水艦と掃海艇は使い物にならんだろうから、そいつらを準備したほうがいいだろう」

提督「・・・あ、いや、その線は考えるだけ無駄かもしれません」

先生「?」

提督「今の護衛艦の装甲は余りに薄すぎる。艦対戦となれば、相手の深海棲艦の命中力の前では破壊されるばかりになってしまいます」

先生「ならば前哨基地の建設を念頭に置くかね」

提督「埋め立てている時間はありませんから、輸送船と舞鶴を同行させる方針で行きましょう。うちの指揮艦なら時間はかかるでしょうが、大破艦の修理も可能です」

先生「わかった。当然のことなんだろうが、舞鶴にはお前が乗るのか?」

提督「他操作は全て妖精に任せてありますから、大丈夫です」

先生「お前が乗ることに関して、反対する奴がいるだろ」

提督「そういわれても・・・、あの艦の責任者は俺です。同行しないわけにはいきませんよ」

先生「・・・具体的な話はお前の部下とやっておいてくれ。では、私は先に寝る。長話するつもりでもなかったからな」

提督「はい、お休みなさい」

椅子にもたれ、しばらくお茶を飲んでいたが、ふと見ると時計は午後十時を指していた。

お風呂でも入ろうと立ち上がった時、執務室の扉が開いた。

五月雨「提督」

提督「五月雨?どうしたこんな時間に」

五月雨「すいません。盗み聞きをしてしまったことを許してください」

提督「・・・ああ、気にしなくていい。いずれは話すことだったから」

五月雨「前回の潜水艦掃討の際にも提督の乗る指揮艦があわや撃沈という事態まで経験なさっているのに、今回の作戦でもまた出撃するつもりですか」

提督「俺の所以外で舞鶴ほどの大規模な工作艦を所有しているところは無いんだ」

五月雨「しかし、提督が危険に晒されてしまいます」

提督「それは詭弁だぞ五月雨。俺以外は死んでもかまわないという風に聞こえる」

五月雨「提督さえ死ななければ、舞鶴が無事なら私は気にしません」

何か言おうと口を開いても、出すべき言葉を思いつかなかった。

五月雨「今まではうまくいっても、それがいつまでも続くわけではありません。それこそ油断です、慢心です、提督。どうか今度という今度だけは、行かないでください」

ひしと抱きついた五月雨を掴んだ手の指輪が光を反射した。

提督「・・・わかった」

五月雨「約束です」

提督「その代わりだが、五月雨。お前が死んだら元も事もないんだからな」

五月雨「わかってます」

提督「・・・」

俺が行かないといっても、あいつらはそう考えるかどうか、そこが問題だ。



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