過去ログ - 提督「狙うは旗艦ただ一隻、全残存火力を集中させろ!」
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80: ◆RO/TgQj9wk[saga]
2015/08/08(土) 15:26:35.08 ID:TutUsSa50
八月三日。呉鎮守府会議室。午前十一時。

神埼「久しぶりだね、龍花君」

提督「ええ、演習以来です」

先生「さて、三人とも揃ったようだな」

岩崎「誰かに聞かれるとか、ありませんよね?」

先生「ここは音が漏れない設計になっている。聞かれることはない」

四人各々が席に着いた。

先生「作戦名が決定されてしまえば、我々ではもう動かすことが出来なくなる。今日の会議で全てを決める」

先生「大湊、偵察にはいってくれたか?」

神埼「はい。第三偵察船隊を二週間前から一週間の間、太平洋辺りの偵察へ向かわせました。部隊報告によれば、そこでは戦艦、軽巡、駆逐艦とあらゆる水上艦は探知できなかったとのことです。音響装置による探知にも、潜水艦と思われる反応は一切なかった、とのことでした」

岩崎「何もいなかったって言うのか?」

神埼「考えてみれば、これまでの偵察航海の中でも水上先頭になったことはただの一度もなかったのです。ということはもしかすると「いや」

先生「発見できなかったからといって油断する理由にはならない。偵察部隊の全ての日誌を提出してもらえるか」

神埼「はい」

厚さ三センチほどの紙束が先生に手渡された。

先生「確かに偵察任務の実行日は不定期だな」

神埼「敵に感づかれ、対応部隊を出されないようにする為です」

先生「理由は一度聞いたことがある」

百枚ほど捲ったところで、先生は手を止めた。

先生「最初に偵察任務が開始された頃に、道中の小島付近に電探に何か反応があったが問題なしとして処理されているが」

神埼「私もそれについての詳しい報告を求めましたが、それ以上の接近は危険であると判断したようです」

先生「しかしこの報告だが、五月あたりで途切れているようだ」

神埼「偵察部隊旗艦が問題なしとして、これ以上の記述の必要性はないと判断しました」

先生「・・・同じ場所にあり続けているから、その判断も誤りではないのかもしれないが・・・」

提督「もしや、それは潜望鏡なのではないですか」

神埼「そうは言うが、ソナーに反応はなかったと」

提督「島と一体化しているようにソナーには映っていたとも考えられます。無音潜行のまま、その付近の海域に錨を打ち込んでいたとしたら、機関音を探知できていないのも説明がつきます」

神埼「とすれば、我々はずっと監視されていたということか?」

先生「その小島の場所、わかるか」

神埼「確か座標が・・・、これです」

先生「南鳥島と横須賀の途上か・・・、少し日本よりの場所にあるようだ」



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