過去ログ - 海未「海の日ですね」ことり「そうだね!」
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32:名無しNIPPER[sage]
2015/07/20(月) 21:21:28.62 ID:KWeVhblp0
海未「ズルいって、その、どうして......?」

ことり「あんな降りるタイミングで、ああいうこと言ってくるのズルい!! 」

立ってても仕方ないから、ことりの腕を引いて歩き出す。

ことりはずりずりと、まるで散歩が嫌いな犬のように、拒みながらも歩を前に進める。

歩けるなら自分で歩いてくれないだろうか、と思ってしまう私はダメな奴だろうか。

海未「そんなこと言われましても......、私、今日はとことんタイミングが悪くて悔しい想いをしたので、ことりにも味あわせてやろうと」

ことり「えぇー!? そんなことのためにあのタイミングでああいうこと言うの!? 海未ちゃん性格わるーっ!!」

興奮したのか、ことりが歩く速度を速めて私の隣まで来た。

「海未ちゃん性格わるーっ!!」を私の耳元で叫びたかったのだろう。

海未「や、冗談です! 冗談です!! 本気にしないでください!!」

ことり「この状況で冗談言う海未ちゃんの心がことりは心配です!」

私に散々破廉恥だのストーカーだの、海未ちゃんの話は無視してもいいかなー?とか言ってきた人がなにを......。

海未「いや、まぁ、その、本心だから、いいじゃないですか。機嫌なおしてくださいよ」

腕を掴むのをやめて、手を握ると、少しムッとした後に繋ぎ返してきてくれた。

改札口を出て、お互いになにも言わず、駅から近いことりの家の方へと歩き出す。

ことり「海未ちゃん、いつも言ってくれないのに。久しぶりに言ってくれたかと思ったらあんなタイミングなんだもん。......なんかやだ」

海未「なんか、やだって言われると、私も辛いんですが」

ことり「じゃあ、もっかいいってよ......やり直し」

海未「ものにはタイミングと風情と趣きというものがありまして......」

ことり「......理屈っぽいってか、言い訳っぽいぃー」

海未「それはえーっと、自覚してます、すみません」

ことり「海未ちゃんのばか......」

馬鹿って言う方が馬鹿なんですよって言い返すのをやめるくらいの学習能力くらいは私にもあるつもりだ。


ことりの家の近くまで来ると流石に人が少なくなってきた。



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