過去ログ - 大鯨「いつか龍になるまで」
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32: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/07/27(月) 01:18:15.52 ID:x8AHwltW0



どうして、が私の中で渦巻いていた。

なんでみんな、そんなことを言って私を独りにしてしまうの?

呼び止めないと。私の心が叫んでるのに、鳳翔さんが出ていくのを止められなかった。

みんな知ってるのに。私が大鯨で甘んじてるのは私の弱さのせいだって。

なのに、みんないつだってそれを責めない。悪いことだと言ってくれない。逆に好き放題にさせてくれている。

鳳翔さんも夕張さんも、イムヤちゃんたち潜水艦のみんなだって伊勢さんも責めてこない。

それに提督だって命令もしないで私をただここに……みんなが望むのなら私は龍鳳になれる。

それとも私には何も期待なんかしてないの?

「違う、違うよ。言い訳ばかりしてそうじゃないでしょ……」

望まれてるとか望まれてないとか、そういうのは私が勝手にそうだと思い込んで人のせいにしようとしてるだけ。

誰かに望まれるのなら楽だから、誰も望まないならやらないでいいから。決めるのを避けるための口上だったんだ。

鳳翔さんが言っていた、

私は選ぶのが怖いから。間違えるのが嫌だから。可能性だけは残しておきたいから。

それで私はずっと先送りにしていたんだ。何も選ばないという何も変われない選択をしながら。

「私が龍鳳なら……」

今の私と龍鳳じゃ全然違う。

だって龍鳳はなんとかしようと必死にあがいていた。結果を見るならうまく行かなかったし周りの状況も挽回を許さなかったとしても。






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