過去ログ - 藍子「茜色に染まる帰り道」
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21: ◆8dLnQgHb2qlg[saga]
2015/07/25(土) 01:29:44.54 ID:qmzFL8mx0

 プロデューサーさんが戻ってくるまで、公園を眺めて過ごす。
 少し前から吹き始めた風が枝を揺らしている。
 空は遠くの方がオレンジに染まっていた。
 秋は夕暮れから冷え込むのが早い。
 アイスを食べたこともあって少し寒い。

「ほら、それ着とけ。寒くなってきただろ?」

 後ろからコートがかけられた。
 プロデューサーさんがいつも使っている、カーキ色の。

「プロデューサーさんは大丈夫ですか?」

「まだ秋だからこのくらいは。冬になったらさすがに貸さないぞ」

「ふふっ、ありがとうございます。家に着くまで借りますね」

 袖に腕を通して、前のボタンを留める。
 袖も丈もずいぶん余って、私にはぶかぶかだ。

「これを着たのは初めてですけど、こんなに大きかったんですね」

 立ち上がって、ベンチの前でくるくる回ってみる。
 手は完全に袖に隠れてしまうし、裾は脛の辺りにある。



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