過去ログ - 魔人「お呼びでしょうか御主人様」 男「………」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/07/26(日) 13:38:51.36 ID:4l0Kcb640
魔人「で、では、僭越ながら説明させて頂きます……」
男「………」
魔人「そもそもランプの魔人である私が何故、このような醤油さしを棲家をせざるを得なくなったかというと、その所以は紀元前1万年に遡ります。その頃の魔界は天界の天使達を相手取った大いなる戦いに明け暮れ、神の尖兵達との殺し合いの日々を余儀なくされた魔人達は精魂疲れ果て、幾度も戦場となった魔界の草木は枯れ、大地は悲鳴のようなうねりを上げ、戦乱勃発から2000年が経った頃にはあれほど美しかった魔界の姿は見る影もなくなっておりました。神の尖兵である天使達と我々魔人との相性は甚だ最悪であり、天軍と魔軍による永きに渡る戦い――中でも魔界の首都パンデモニウムからそう遠くない地点を舞台とした凡そ1年にも及ぶ正面衝突は、両軍に甚大極まりない被害を出しました。我ら魔人にとって天使の聖気は弱点であり、また彼ら天使にとっても我々魔人の持つ瘴気は猛毒であったのです。そんな血みどろの戦いが数千年も続いたわけですから、当然ながら古参の兵は疲弊し、魔界の王はそれに伴って低下した軍事力を増強するために年若い魔人達に徴兵令を出しました。当時はまだ魔人として未熟者であった私も例に漏れず戦場へと駆り出され、手前勝手な正義を振りかざした侵略者達から故郷である魔界を守るため、この生命を削るような想いで日々懸命に戦いました。しかしそんな我々の決死の努力も虚しく、天軍との戦力差は開いていく一方。終期には彼ら天軍の投入した優秀な人間をベースに造られた生体兵器『ユウシャ』によって、多くの魔人達が犠牲となりました。ユウシャの犠牲になった者の中には私の幼馴染も含まれており、その報せを受けた時私の脳裏に浮かんできたのは、自分はこの戦いが終わったら結婚するんだと言って照れたように笑う彼の姿でした……」
男「おい止まれ」
魔人「そんな凄惨極まりない戦いは、我々魔人の敗北という形で幕を閉じました。神の加護を受けて生産されたユウシャの力は凄まじく、並大抵の魔人では傷一つ負わせることができなかったのです。最終決戦の最中に部隊とはぐれてしまった私は運悪くユウシャの後継機にして量産型モデル『ソウリョ』『センシ』の二兵器に遭遇してしまった事があったのですが、彼らの最早理不尽ともいえる強さは尋常ではなく、相対しただけで心が折れてしまいそうになる程で御座いました。なにせこれらの兵器は将校クラスの魔人でようやく互角という相手でしたから、まだ若く力も弱かった私はその場から逃げ出すだけでも命懸けで―――」
男「止まれって言ってんだろうが!」
魔人「ですから私は―――っと、如何なさいましたか御主人様?まだ話は終わっていませんが」
男「長げぇよ!長げェんだよ!いつまで続くんだよその話はよぉ!!」
魔人「はあ、そう言われましても……もう少しでキリのいい所まで話し終えますので、御主人様には今暫くお付き合い頂ければと」
男「……ちなみに聞いておくが、その話、あとどのくらいあるんだ?」
魔人「今言った所までが序章ですので、そこから戦乱終結編へと続き、全八章から戦後処理編を挟んだところで舞台を人間界へと移し、帝国編、焦燥編、アラビアンナイト編へと続き―――」
男「そういう細かいところはどうでもいいんだよ!あと何分で話し終わるんだって聞いてんだ!」
魔人「ええと、そうですね……人間界の時間に換算して、99384時間と24分17秒といったところでしょうか。御主人様も何かと多忙な事と思いますが、今暫くお付き合い頂ければ幸いに御座います」
男「10年以上も続くのかよ!!付き合えるわけねぇだろ!!」
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