過去ログ - 女「あの、顔色悪いけど大丈夫ですか?」 男「・・・え?」
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214:名無しNIPPER[saga]
2015/08/08(土) 23:55:15.49 ID:0uT0mh5C0

本当に悲しい時、人は声なんて出ない。

ただ、立っていられなくて、その場に座り込んで、涙が止まらないだけだ。

彼女の言葉が綴られたそれを握りしめ、彼女の部屋でオレは動けなくなった。


彼女の母親が、背中を丸めたオレに色々と話してくれた。

彼女の病気の事や、彼女が嬉しそうにオレの事を家族に話したことなどを。

手紙の文字は、いつか見た凛とした文字ではなかった。

小学生が鉛筆を握りしめ、必死に書いたような文字だった。

彼女が手紙を書いたのは、夏の初めだったという。

オレの電話の後、必死にこれを書いて、

そして夏の終わり、病気は心臓まで達した。


ポケットの小箱は彼女には渡せなかった。

手紙を持っていくかわりに、彼女の部屋の机に置いた。




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