過去ログ - 咲「金髪くんと」京太郎「文学少女ちゃん」
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◆BrPpnaZzMC3Z
[sage saga]
2015/08/04(火) 01:43:20.57 ID:UWCvnYOpo
俄に漏れた自らの独白に、咲は驚きを覚えた。
何が、でも、なんだろう、と自らの胸に問う。
――でも。逆接の言葉。
意識して言ったわけではなかった。
けれど自分の口を衝いて出た言葉だった。
戸惑いつつも意識野を暫く探ってみれば、負の方向とは異なる情動がある。
さながら裏と表。
だからこそ迷っていたのだと、すとんと腑に落ちた。
疑念に震えながらも欲している。
恐怖と戦えるほどに求めている。
何故なんて深く考えるまでもないだろう。
何をなんて深く考えるまでもないだろう。
(……麻雀部に入った時と同じだよね)
新しく得たいか、失ったものを取り戻したいか、その違いはあれどもあの時だってそうだった。
傷つくのを恐れているだけでは進めない。
自ら手を伸ばさなければ届かない。
なら自分にできる最大限の努力はしてみるべきだ。
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