過去ログ - 咲「金髪くんと」京太郎「文学少女ちゃん」
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32: ◆BrPpnaZzMC3Z[sage saga]
2015/08/04(火) 02:58:06.59 ID:UWCvnYOpo
 

 なら部長、竹井久はどうだろうか。


(――――無理、無理、無理! 絶対、無理ぃ!)


 羞恥とかそういう問題を棚上げするとして、却下ではなく無理。

 いや、最終的に何かしらの助言――それも的確な――を貰えると思ってはいるのだ。

 調子の良いと形容していい久ではあるが、彼女は押さえるべきところは押さえる。

 過去の経験からそう判っていた。後輩の相談を無碍にはしないだろう。

 しかし、懸念はその過程にある。

 碌な目に合わない。そんな予感を覚えた。嶺上牌に対する直感に迫るレベルではっきりと。

 猫が捕まえた鼠を玩ぶが如く、おちょくられる。

 しかもこれでもかって位に――故に無理。

 では、もう一人の先輩、染谷まこはどうだろうか。

 親身にはなってくれるだろう。問題の解決如何は別として。

 なんというか無難そう。そしてやっぱり恥ずかしい。とりあえず保留。


(…………)


 採り得る最後の選択肢。

 羞恥諸々の問題を鑑みると最適であろう、スマートフォンの電話帳に登録されたその相手。

 表示されている名前と電話番号を前にして、咲はしばし逡巡する。

 そうして、咲の指が躊躇いがちにゆっくりと画面を撫でた。

 


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