過去ログ - モバP 「常識改変されたアイドルたちの世界」
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◆agif0ROmyg
[saga]
2015/07/28(火) 16:35:52.35 ID:isfd8rsE0
「んっふふ。ま、そういう直接的な接触を抜きにしても、弱いところ触らせるっていうのは、なんというかただのスキンシップとは違うよね。
いつもは支配する側に回るあたしだけど、さっきは君に支配されてた気がする」
「支配、か。
……志希は、ナノマシンでこの地球を覆って、人間をみんな支配して……それから、どうするんだ?」
「うーん。どうするってほどのビジョンはないんだよね。
あたしはどっちかというと、あたしのすることを邪魔して欲しくないだけで。
人類を支配してコキつかおうとまでは、考えてないんだよ」
「邪魔というと?」
「いやあ、あたしが海外で勉強してた話は何度かしたでしょ。
海外っていうと日本と違ってなんでも自由にやれる、みたいな印象を持ってる人が多いけど……
実際はそうでもないんだよね。
あたしなんか、女で、若くて、しかも白人じゃなかったし。
まあいろいろ、妨害とか、つまらない事が多かったよ。
楽しい事や役に立つ事も、そりゃあ沢山あったけどね」
「あー……そうだな。
日本でも、男社会の中で若い女が目立とうとすると、色々あるもんな。
そこに人種の問題まで加わるんだもんな」
「そうそう。それでもうイヤになって、『ここで学べる事は学び尽くしたんで』って言って日本に帰ってきたの。
で、どうしたもんかなー、大学でも入り直すかなー面倒だけどなーって外をぶらついてる時にキミに捕まって、今に至るわけだよ」
「邪魔しないでほしいっていうのは、そういう話か」
「うん。
後はそう、生命倫理とか、ああいう面倒なやつも取っ払いたいなあ。
あたしと晶葉ちゃん、せっかく優秀な人材が集まったのに、実験にいちいち制限かけられちゃたまんないよ。
まあ、君が色々融通聞かせてくれるようになってからは、随分捗るようになったけど」
「そりゃどうも」
「倫理だか哲学だか知らないけどさあ。
個人で勝手に尊重するのは構わないけど、それを世界のスタンダードとして押し付けられたら、息苦しくって仕方ないよ。
細胞を培養してクローン作って……試してみたいアイデアが、覚えきれないくらいあるのに。
ネズミで遊ぶのはもう飽きたんだよ。
インプラントだって、人間の実験体を自由に使えたら、もっと早く完成してたはずなんだよ。
……あ、じゃあ、世の中の皆さんが生命倫理を尊重してたのは、やっぱり正しかったってことなのかな?
にゃはははっ!」
「そういう事言ってると、まるで悪役だ。
まあ、いいけどな。悪だろうが善だろうが。
お前達にはしたい事をしていて欲しい……そのために俺は在るんだ」
「くくく。そうだねえ。
君みたいにいい匂いで、有能で、しかも自殺的なまでに献身的な人に出会えたのは、あたしにとってもラッキーだったよ。
仕事のためにナノマシンで脳を強化するって話、あんなにあっさり受け入れてもらえるとは思わなかったからね」
「志希も、晶葉も、他のみんなも……
俺のアイドル達はみんな、俺の宝物だ。俺が見出して磨きをかけたダイヤモンドだからな。
一緒にいるためなら、脳弄るくらい……」
「そのセリフは文香ちゃんに聞かせてあげなよ。
でも本当に感謝してるんだよ。
やっぱり君は、世の中の人らとは違うって思った!」
「副作用も痛みもないし、そんな怖がるもんじゃないと思うんだがな」
「キミみたいな人ばかりだったら、あたしも色々ラクできたんだけどね。
……ともかく。そういうわけだから、今は主にインプラントの作用を弱める方法について研究してるんだ」
「弱めて……一見、今までの世界と変わらないような感じに調整するのか?」
「晶葉ちゃんはもっとカオスなのがお好みらしいから、まあその辺は追い追い話し合うけど。
不測の事態に備える意味でも、制御の手段は多いほうがいいしね」
「そりゃそうか」
「というわけで、そろそろこの部屋にも被検体が来ると思うんだよね。
あたしが色々話しかけたりして刺激を与えるから、君も手伝ってよ」
「はいよ」
そんなふうな事を言っているうちに、扉がノックされた。
返答するより早く、ドアが開く。
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