過去ログ - ハルヒ「IBN5100を探しに行くわよ!」
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899: ◆/CNkusgt9A[saga]
2015/08/19(水) 22:43:20.05 ID:tKp692Bs0

時間経過とともに俺たちが変わりつつあるということだ。個人としても、二者関係としても、集団関係としても。

長門はなんだか人間味のある面白いやつになりつつある。

最初俺たちが文芸部室であいつに出会った時とは真逆の属性のはずなんだが、今となっては長門の冗談や心遣いを楽しみにしている俺がいる。

古泉の野郎は気持ちが悪いほどその冷徹な仮面を剥いじまったらしい。

近しいかと思えばそれは打算で、どこか距離を置いていたあの頃とは違って、今はなんだがただじゃれてるだけの存在になっちまった。男子高校生としては精神的にも肉体的にも無病息災なんだと思うぜ。ダチってやつさ。

朝比奈さんに至っては困難に自分から立ち向かうことが多くなった。

ハルヒに色々強要されることに対して恐怖や服従を示していた時と比べるとなんだか普通の友達レベルに馴染んできたみたいだ。まぁ、もしかしたらMっ気が開花しただけなのかもしれんが……仮にそうだとしたら全責任はお前が取れよ。

俺だって自分ではよくわからんが、さすがに去年の俺とはどこか変わってると言えるね。人智を超えた現象が起こったっていつまでも受け身でいる俺じゃないんだ。

そして誰よりハルヒ自身が変わりつつある。だからこそ今こうして悩んでいる。

ハルヒは、それが怖かったんだろう。SOS団が次第に変わっていくのが。

長門が軽快にジョークを飛ばし、古泉が無警戒になれなれしくなり、そして一番は、朝比奈さんが自分の意志で、自分の将来を決めて、自らの足で行動すること……。

きっとそれはいいことだし、人間の成長や社会適合を考えれば当然の摂理だ。

それに抗おうとするのは不思議探索でもなんでもないぜ。

日常を壊さず、目標を作らず、そういった世界への消極的な抵抗なんてのは、一番SOS団の理念からみて対極の存在だからな。

この夢の世界は記憶の世界、過去の世界だ。

いつまでも昔の記憶にすがって、あの時はよかっただなんだとオヤジ臭いことを言って幸せに浸るだけの世界。そこに変革は訪れないし、未来もない。

だがお前はそれを選んだ。

理由は……、あの天上天下唯我独尊傲岸不遜独立独歩のハルヒが、とは思うが……。

つまり、変化を拒否したんだ。

俺たちが、俺たちの関係がゆるりゆるりと変わりつつあることにどこかで恐怖していた。違うか?



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