9:名無しNIPPER[saga]
2015/08/02(日) 21:47:09.40 ID:8ngp/OWL0
ー島の図書館ー
眼鏡「……ホウ、白い鯨か」クイッ
祖父「ああ、何か知っている事は無いか?」
眼鏡「ふむ……とある有名な小説に、白い鯨の事が書かれているが……それだけだな」
祖父「そうか……しかし、何故この時期に?」
眼鏡「……白いからこそ、かもしれんな」
少年「?」
眼鏡「白い個体は目立つ。群れから迫害を受け、追放されてしまったのかもしれん」クイッ
祖父「なるほどなぁ……」
眼鏡「おそらく、普通の回遊ルートは泳げないだろう。迫害する者がいない今、しばらくは此処に留まるかもしれんな」
祖父「つまり……まだ見れるかもしれないと?」
眼鏡「ああ……面白い話じゃないか……」ゾワ
祖父「くく、お前さんならそういうと思っていたぞ」ニヤ
眼鏡「ま、君の見間違いなら関係無いけどね」
少年「見たもん!! 嘘じゃないぞ!!」
眼鏡「ハハ、からかってみただけだ。そうカッカするな」ケラケラ
少年「何こいつ……」
祖父「こいつはこういう奴だ、気にするな」
少年「ぬぅ……」
眼鏡「詫びに良い事を教えてやろう、ブルームーンが近づいているそうだ」
少年「ブルームーン……青い月?」
眼鏡「ああ、大気中の塵によって、月が青色に見える現象だ。この島は非常に月が綺麗だからな」
少年「へえ……」ワクワク
眼鏡「まぁ、また面白そうな事があったら報告しに来てくれ。紅茶とスコーンくらいなら出そう」クイッ
少年「うん!」
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