過去ログ - 提督「降りしきる>>1の中で>>1と>>1つ」【安価】
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13:名無しNIPPER[saga]
2015/08/01(土) 20:38:02.83 ID:WOfLjiaL0
提督と夕立の関係を狂気だというのならば、それはやはり恋愛をしていたからだったのかもしれない。恋愛とは狂気を含むものであるという命題が正しいのならば、提督と夕立のこの関係こそがまさに恋愛の原型であった。夕立は線香花火のように勢いを増した。

「狂人同士が恋愛をした場合はどうなるのだろうか」「清らかで正しい恋愛になるっぽい」「俺たちの関係は清く正しくないのか」「清く正しいっぽい」「なるほど」

結局のところ二人にとって正気や狂気なんて区分はどうでも良かったのだ。どのように見られるか、つまり認識において生きるのではなく、どのようにあるか、つまり存在において生きるべきだと考えていた。

存在において生きる、すなわち事後である認識の前にある事前において生きること。二人は距離を置いた。その様子をもし第三者である通行人が見たならば「まあ彼らは赤の他人であって、雨宿りを共にすることに気まずさを覚えているんだわ」と評価したはずである。

しかし、彼らは赤の他人ではなかった。恋人であった。「俺は夕立のことを愛しているよ」「夕立も提督さんのことを愛しているっぽい」

そこにはよくある初々しい恋人達の姿があった。顔を赤らめてそっぽを向いているが、気になってしょうがないといった様子で相手をチラチラ見る。手の指が触れたかと思うと、熱されたヤカンに触れたように反射的に驚いて、また朱色に熱をあげるのだった。双方とも熱が上がり続けてどちらも相手に触れられない状況。


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