115:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/02(日) 21:09:45.46 ID:5uQHH2Qt0
咲「死ぬのは怖い。けれど私は和ちゃんと向かい合って死ねたら、それは嬉しいかもしれない。その死の瞬間を千年、一万年と引き伸ばして、和ちゃんを眺めていたい」
咲「結局死んだら意味ないかもしれないけど、それで死ぬっていうのは死さえ越えた歓びがあると思うんだ」
私は目頭が熱くなるのを感じ、咲さんから目をそらした。
和「一万年なんて、いくらなんでも長すぎです。絶対飽きてしまう。それに死ぬなんて縁起の悪いこと言わないでください」
ああ、私は後悔しないでしょうか。
咲さんと同じように、素直になるべきなんじゃないでしょうか。
もしも本当に死んでしまったとき、私はこれで本当によかったと思えるのでしょうか。
いえ――
和「絶対に生き延びましょう」
仮に咲さんの言うような死が訪れるとしたら、それは素晴らしいことかもれません。
でも生きて、咲さんと一緒にかけがえのない人生を送れたら、私は死んだとき満足するかもれない。
それにその瞬間、私たちは死さえ越えてみせる。
私は咲さんを見つめ、咲さんは私を見つめた。
◇
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